憲法が最高法規であると規定されている日本には、法令や処分が憲法に違反しているかどうかを審査する制度があります。審査の主体となるのは裁判所で、通常の裁判と同様、三審制により法令や処分が憲法違反かどうかを審理します。審理の結果、憲法違反と判断された場合は審査対象の法令や処分は効力を失うことになり、立法府である国会と行政府である内閣は、すみやかに法令の改正・廃止や、処分の取り消し、執行の停止などを行うことが求められます。

 
日本国憲法では第81条で憲法違反かどうかの審査の対象となるのは「一切の法律、命令、規則又は処分」と定めています。地方自治体が自主的に制定する規則である「条例」についてはこの条文には列挙されていませんが、一般的には憲法違反の審査の対象になると解釈されています。ただし「条例」を憲法第81条で列挙されているもののうちのどれに属すると見なすかは「『命令』に属する説」と「『規則』に属する説」とで意見が分かれています。
また「条約」についても憲法第81条の中に列挙されていないため、学者間で解釈について意見が分かれていますが、過去に最高裁判所が出した判例により、条約についても憲法違反の審査の対象となる可能性は認められています。