違憲審査制の限界

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司法は、その法律・命令・条例等が憲法に違反していないかを判断する違憲審査の権利を有しています。司法の権利は最高裁判所及び法律の定めるところにより設置する下級裁判所に属しているので、違憲審査権は、最高裁判所及び法律の定めるところにより設置する下級裁判所に付随します。各国様々な違憲審査の制度が存在しますが、日本は司法裁判所型違憲審査制を執っています。

 

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司法裁判所型とは、アメリカ型とも呼ばれ、司法を行う裁判所がその権利を行使し、持ち込まれた紛争の解決に必要な範囲内で憲法判断を行うという付随的審査制のことをいいます。日本はこの司法裁判所型ですが、この付随的審査制にはいくつか問題点があります。まず、付随的審査制とは、あくまで紛争解決という目的がなければ憲法判断が行えません。つまり実際に裁判所に、その憲法違反と思われる法律によって引き起こされた紛争が持ち込まれなければ、裁判所は違憲かどうか判断することができないのです。

 

また、日本の裁判所は違憲審査権を持ってはいても、行政に関わる判断には消極的です。違憲審査権が確立されてからずっと、行政の関わる事案の判例はとても少ないのです。もうひとつは、議院の自律権の問題です。国会には、内閣や裁判所等の他の機関の干渉を受けず、内部の運営に関する決定を下す権利があります。過去にこの自律権をめぐる裁判で、裁判所の違憲審査権は国会の自律権に及ばないという判決が出ています。憲法第81条によって、裁判所に違憲審査権があることが定められていますが、この憲法解釈が、今後の違憲審査権の限界論争の鍵となるでしょう。”